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この街で、新しい現実に向き合っています。




ニューヨークのココマスダ です。

この街はコロナウイルスのホットスポットとなりましたが、

私と娘は自宅待機を続け、何とか平穏な生活を続けています。

ニューヨークの医療機関は急増するCOVID-19の患者で崩壊寸前となり、

介護に当たる医療関係者の悲痛な訴えを知り、

外では戦争が起こっていて、

私たちは心地よい風船の中にいるような感じです。

それでも、その風船がいつ破れるかわからない、

というのが現実です。

ニューヨーク市に関するニュースを発信するオンラインマガジン

Gothamist の4/2付けの報告によると、私たちが住むトライベッカでは、

ニューヨーク市の中でも感染者が少ないようですが、

その中で私たちが住むエリア(ZIPコード10013) は多少感染者が多く、

27,200人の住民のうち122人が 感染しているそうです。

この目に見えない敵が撤退するまで何とか無事でいられるように、

そして新しい現実を認めて出来るだけ普通の生活が出来るように、

努力を続けています。

上の写真は、4月1日に、

キャナルストリートから南に向けて撮った写真です。

車はほとんど通っていないし、

ここ1週間でほとんどゴーストタウンと化しました。

時々ジョギングをしている人が通ります。

トライベッカで別荘を持つ富裕層は、

皆ハンプトンやウッドストックなどに疎開してしまったため、

このエリアに現在残っている人たちはかなり少ないと思います。

私が住む高層ビルの裕福な若者たちは皆どこかに消え、

いつもは混んでいるエレベーターに乗っても、

他の人が乗ってくることは滅多にありません。

人口が減って買い占めが減ったためか、

スーパーのしばらく空だった棚には商品が戻っていて、

買い物に困ることはありません。

良かった。

私も911、同時多発テロの時にはウッドストックに別荘を持っていて、

娘がまだ乳児だったので、元夫と2匹の猫とともに

当日、ニューヨークがロックダウンされる前に疎開しました。

その時、本当はニューヨークにいたかったのです。

元夫は1週間後に戻りましたが、私は娘の安全と健康のために

四ヶ月間田舎に留まりました。

でも、戻ってこの街の復興に貢献したい気持ちでいっぱいでした。

なので、今回ニューヨークに留まる事に何の不満もありません。

それどころか、留まって、

この街が刻々と変わっていくのを体験できるのを幸福に思っています。

ここは私が愛する街だから。

残っている友達は沢山いるので、毎日情報交換をしています。

皆と繋がっているので寂しくはありません。




フェデックスの従業員が、マスクと手袋をしながら荷物を配達しています。

郵便も小包みも問題なく届いています。本当にありがたい事です。

自分が感染する可能性が高い事を知りながらも

現在COVID-19の患者の介護をしている医療関係者、

食料品店や薬局など、生活に必要不可欠なビジネスに従事している人たちは

First Responder (ファーストレスポンダー)と呼ばれています。

働きながらコロナウイルスに感染して死んでいく人たちも増加しています。

長年ノーカルに愛されてきたダイナーのオーナーも死亡しました。

1週間ほど前にそのダイナーの前を通りかかったら閉店していて

「どうしてテークアウトをしていないんだろう。」

と思ったらそう言う事だったのです。

生活のために仕方なく続けている労働者も含め、

なんと勇気ある人たち!

感謝の気持ちに耐えません。

出来るだけ、

"Thank you for working."「働いてくれていてありがとう。」

と声をかけています。

いつもは面白おかしい文章を書く事を努力する私ですが、

今そういう文章を書くことは、

今苦しんでいる人たち、

自分が感染する恐怖にも関わらず働いている人たちに対して

失礼なのでやめました。

この状態がいつまで続くのか誰にもわかりません。

皆さん、特に若い人たち、

コロナウイルスに感染していても、25%は自覚症状がないそうです。

決して「自分は感染しない。」などと馬鹿な考えは捨て、
感染しない、感染拡散しない努力をしてください。

ホットスポットのニューヨークからのお願いです。

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